
我が家の娘は食事スピードが遅い。私はけっこう早食いなので時速70キロくらい。妻は激速なので100キロくらい。そして娘は5キロである。ときおりブーストが掛かると25キロくらいまでアップするが、それにしても遅いのである。
この記事は問題を解決するとか、こんな方法がオススメとか、そういった内容ではありません。おもに管理人の悩みを一方的に吐き出す記事となっております。
思えば離乳食の時からスローな子供だった
食事が遅いくらいそれほど大したことではない。世の中にはもっと深刻な悩みを抱えている親御さん方も多いことだろう。そんな下らないことで悩むんじゃないと。まあ、それでも悩みといえば悩みなのだ。
離乳食を食べ始めた0歳児の頃から、パクパクタイプではなかった。なかなか積極的に食べようとはしないので、妻がホイホイと口に放り込んでいたことを思い出す。それでもある程度の量は食べていたので、特に問題はなかった。
だが自らの手で食事をしなくてはならない年齢になると、そうも言っていられない。保育園には朝9時までに預けなくてはならないのだ。なかなか食事が進まない娘に、「ハハッ、大きくなれば早くなるさ」と当初は楽観していた我々夫婦だったが、成長とは比例しない食事スピードに不安と苛立ちが募っていく。
「はえどごたべねばならねべさ! ほいぐえんにまにあわねべよ!」と、田舎の方言で絶叫してしまうくらい、私は苛立っていた。娘が4〜5歳くらいの頃である。なぜこの程度の量をさっさと食べられないのだ。娘が50分かけてやっと食べ終わるかどうかという朝食は、私ならば50秒で完食できる。たとえ私が娘と同い年だとしても5分で食べられるだろう。そうした益体もない考えが頭に渦巻く。
時間制限しても大好きなフルーツをダシにしてもダメなのだ
もちろん様々な手は講じた。ある本に書いてあった。
「食事は時間を決めましょう。たとえ食べ終わっていなくても、時間が来たら下げちゃうのです。そうすると子供はお腹が空くので、やがて時間内に食べるようになっていきます」。
ところがどっこい、我が家の娘はどうだ。「えっ、食べなくていいの? ラッキー」みたいな反応なのである。その後、お腹が減って辛いという反応もない。結果、全然食べなくなってこちらが不安となり、この案は却下された。
一応補足しておくと、娘は食全体が細いわけではなく、特にフルーツなどは大量に食べる。先日もお父さんとはんぶんこだぞ、と言って先に切って渡した貰い物の高級桃2個を一瞬で全部食べてしまった。その時は妻が不在だったので、今日は取り分が多いぞと思って楽しみにしていたのに。許さない。
ともあれ、我々はオオコウモリではないのだ。フルーツだけ食べて生きていくわけにはいかない。ああそうか、フルーツを使えばいいのか。時間までにごはんを食べられたらフルーツいっぱいあげるよ、と。つまりフルーツを鼻先にぶら下げるニンジンにするわけだ。果物なのか野菜なのかよく分からなくなってしまったが。

が、これも少しの間は効果があったものの、やがて娘は諦めた。ごはんを早く食べるくらいなら、フルーツはいっぱいいらないや、となったのだ。
罰則を導入してもダメ。どうしたらいいの?
もちろん食事中はテレビはオフだ。メシに全集中するためだ。というより、昔から我が家ではテレビ番組をほとんど観ない。私は地上波をまったく観ないし、娘はドラえもんとカネオくんを録画して観るくらい。妻は延々と宝塚チャンネルを観るのみである。
次にやってみたのは罰則を設けることだ。「時間内に食べられたら◯◯できるよ」ではなく、「時間内に食べられなかったら◯◯できないよ」という方向へのシフトである。具体的には大好きなフルーツのゼロ化、アニメを観られないなど。人が人に罰を与えるなどと、と誰かに怒られそうだが、もう仕方ないのだ。
ところがどっこい、これも効果がなかった。最初はちょっと頑張るものの、「だったら仕方ないかぁ」と諦めちゃうのである。やはり人が人に罰を与えるべきではないのだ。エゴだよそれは。
他にもいろいろやった。食事の量を減らしたり、食べやすく細かくカットしたり。できるだけ娘の好きな味付けにしたり、ワンプレートにしたり。まるっきり諦めてみたり、死にそうな顔で懇願したり、ストレートに怒ったり、こんこんと食事を時間内に終わらせないといけない理由を話して聞かせたり。
しかし、どれも大した効果はなく、娘の食事は遅々として進まないのであった。
(続きます)