
気づくと冷蔵庫の中でひっそりと賞味期限切れを迎えている生卵。我が家で卵はそこまで使用頻度の多い食材ではない。それは娘が卵ギライのため。ゆで卵は絶対ダメ、生卵もダメ、目玉焼きも卵焼きもダメ、プレーンオムレツもダメ、スクランブルエッグもダメ。卵スープや卵とじ料理もダメだ。
それでも例外的にオムライスやスペイン風オムレツだけはよく食べるし、卵主体ではないハンバーグやカツレツ、お好み焼きなどを作る機会は多いので、常備しておく必要がある。ただ、毎日は使わないから、うっかりすると何個か賞味期限切れを迎えてしまうわけだ。
そんな時はとりあえずゆで卵にしていたのだが、調べてみるとその進化系として煮玉子も簡単に作れることが判明した。結果、今では私の酒のおつまみや、妻の朝食メニューとして活躍している。ゆで卵より日持ちするし、ポテトサラダを作る時なんかにも使える。とても優秀だよ君は。
参考までに、卵の賞味期限は正確には「生で食べられる期限」だ。それもマージンを持たせているようなので、2日くらい過ぎても私は普通に生で食べている(もちろん冷蔵保存したもの)。加熱して食べるゆで卵であれば、まったく問題ないハズだ。といっても怖いので夏場は賞味期限プラス5日をリミットにしている。冬場なら7日くらい行ける気がする。が、あくまで自己責任でどうぞ。
ゆで卵を作って漬けておくだけ。次の日にはしっかりウマい
煮玉子のレシピ(というか漬けダレのレシピ)は山ほど転がっており、私も何パターンか作ってみたが、どれも大して変わらなかった。もしかして味覚が鈍いのかもしれない。とはいえここ1年くらい定番のレシピがあるのでそれをお伝えする。またゆで卵の作り方についても、私なりのコツみたいなのがあるので紹介させてもらおう。
熱湯に卵を入れるのが怖いから、水からゆで卵を作る
ゆで卵を作るのに10分くらいかかるので、まずそっちから始める。小鍋に生卵を入れ、完全に浸かるくらいまで水を入れる。今回は6個。賞味期限切れが4個と、まだ新しいのが2個だ。沸騰してから卵を入れた方が時間を測りやすいのだが、その際に毎度熱湯が跳ねて危ないのと、鍋に卵を投入した拍子にカラが割れ、白身がグズグズ出てきてしまうことが多いのでやめた。水から始め、沸騰してから7分茹でる。これでいい。黄身の中心が少しだけ半熟かな? というくらいに仕上がる。


むろん分かってる。お玉で1個1個、静かに投入していけば跳ねないし割れないのだ。しかし、正確に時間を測って絶妙な半熟具合を狙いたいわけではないし、1〜2分茹ですぎてもどうということはない。むしろ賞味期限切れの卵を使うなら、その方が安全性が高いまである。本音はただ面倒なだけだが。
卵のカラをむきやすくするため、茹で途中と茹で終わりにヒビを入れる
もう1点、ゆで卵を作る時に面倒なことがある。それは殻をむくこと。小さくパリパリ割れて時間がかかったり、白身ごとめくれてしまったり。うまくいかないと非常にストレスである。パカッとスムーズにむくためには、茹でる前に軽くヒビを入れておくといい。という話を聞いて実践したが、茹でている途中、ヒビから白身のグズグズが出てきて鍋にこびりついたりするのでやめた。そこで私は、茹で途中に1度、さらに茹で終わってからもう1度、ヒビを入れる独自の手法を編み出した。



この手法であれば、茹で途中に白身のグズグズが出ないし、わりとスムーズにカラがむける。茹で終わってからヒビを入れた卵も、少し水につけておけば浸水してむきやすくなる。ただ6個に1個くらい、うまくむけない卵がある。あれはなぜだろう。
レンジで爆発しないことを祈りながら漬けダレを作る
漬けダレの分量は以下の通り。卵4個〜6個の場合はすべて同じ分量で作っている。一晩漬けると味はやや濃い目に付くが、しょっぱいほどではなく、コンビニの味付け卵くらいだと思われる。
醤油 | 大さじ2 |
麺つゆ(4倍濃縮) | 大さじ1 |
みりん | 大さじ2 |
酒 | 大さじ1 |
砂糖 | 大さじ1 |
水 | 大さじ2 |
酒とみりんは火にかけて煮切るか、電子レンジでアルコールを飛ばす。電子レンジの場合は600Wで2分弱くらい。ネットで酒みりんをレンチンすると爆発するぞという書き込みを見て以来、少し怯えながらやっているが、まだその経験はない。ガセなのだろうか。



アルコールを飛ばした酒とみりんに、その他の調味料&水を混ぜる。砂糖はしっかりグルグルして溶かす。温かい方が溶けやすいのでサッとやる。
空気をうまいこと抜けば、漬けダレが少量でもしっかりと漬けられる
あとは漬けるのみ。ネットではよくジップロックを使う方法が出ているが、私は普通のビニール袋の方がやりやすいのでそっちを使っている。低コストだし。漬け方には少しコツがある。よく浸かるようにできるだけ空気を抜くことだ。野菜の漬物と同じである。ただし野菜みたいに力ずくやると当然ながら破裂するので、水圧を使う。
ビニール袋に卵と漬けダレを入れ、水が入らないように注意しながら、水を張ったボウルに沈める。すると水圧でビニール袋の中の空気が押し出され、漬けダレ&茹で卵だけの密着プールができあがる。そこですかさず根本からビニール袋をねじり、密着状態をキープ。



なるべく空気が入らないように2回くらい縛り、あとはボウルやタッパーなんかに入れて冷蔵庫で一晩放置。可能なら寝る前にでも卵をグリグリ動かしてやるとムラになりにくい。



そのまま食べるのがストレートにウマいが、ポテトサラダにもどうぞ
完成した煮玉子はそのままでも極上のおつまみになるし、おかずとしても使える。子供のお弁当にも良さそうだが、あいにく我が家の娘は卵ギライなので私と妻で食べるしかない。家族で消費するとしたらポテトサラダくらいだろうか。2個くらい使うとコクのあるパンチの効いた味になるのでおすすめ。

賞味期限切れ前のやつならもっと半熟なゆで卵を使うのもいいだろう
水から入れ、沸騰から6分ちょいで引き上げると、トロッとした感じになる